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クラシルは月間数千万人が利用する国内最大級のレシピ動画プラットフォームの公式アカウント。bioに掲げる『簡単おいしい!食卓レシピ』『もう迷わない!献立役立ちレシピ』『シェフ直伝!プロの料理術』の3軸が運用の柱で、日常の食卓に寄り添う時短レシピと、専門性を担保するプロの技術解説をバランスよく配信する設計。フォロワー約440万・投稿数1.1万超という圧倒的ボリュームは、料理ジャンルでの第一想起ポジションを確立している証左。『#春レシピコンテスト2026』のようなシーズンUGC企画でフォロワー参加を促し、プロフィールリンクからアプリ・各SNS・コンテスト詳細へ送客する導線も明確。アフィリエイト表記を冒頭で開示し、コンプライアンス意識の高さも公式アカウントの信頼性を担保している。
飲食業界のフォロワー規模分布(業界平均: 12.0万)
暖色系のキッチン照明を活かした自然光トーンの料理写真と、上から俯瞰した縦型調理動画が主軸。ゴシック体の太字テロップで時短ポイントや材料費を強調し、調理工程は1ステップ1カットでテンポよく編集。皿は白基調、背景は木目やリネンで生活感を残し、プロの専門性と家庭の親近感を両立させる温度感のあるビジュアル設計。
献立に迷わない日常向け簡単レシピ
シェフ直伝のプロ技・本格テクニック解説
季節イベント連動のレシピコンテスト・キャンペーン
クラシルのInstagramは「完成写真→材料→手順→完成」の型を全レシピに適用したカルーセル投稿が基本単位だが、単発ではなく「白菜を使ったレシピ3選」「つくりおきレシピ3選」のようにテーマで数品を束ね、Instagramの保存機能を使って自分なりの"レシピ帖"を作らせることで何度もアカウントへ戻らせる設計を1日複数本ペースで量産している。全レシピに約1分の調理動画を添え、管理栄養士監修と専属調理人「クラシルシェフ」考案を組み合わせる。YouTubeでは基礎解説に加え有名店・ミシュランシェフ監修の「#シェフのレシピ帖」を展開し、人気回は2024年1月にKADOKAWAからシェフ33名・165品を収録した書籍として出版するなど、動画企画からリアル出版物までコンテンツIPを一気通貫で育てる。
クックパッドのテキスト・写真中心CGMに対し全レシピ動画化で差別化し、同じ動画系のデリッシュキッチンに対しては手元・俯瞰を切り替えるカット割りでシズル感を出す映像演出、管理栄養士監修とクラシルシェフ考案という二重の品質担保、2020年開始「クラシルパートナープロジェクト」によるインフルエンサー協業の制度化で差をつける。一方デリッシュキッチンはコメント返信など日々の双方向対応に手厚く、クラシルは個別対応より量と設計の強さで勝負する傾向があり、エンゲージメントの取り方自体が異なる。フォロワー増加も金銭施策に頼らず完全オーガニックで、データドリブンなPDCAの蓄積が差別化の土台になっている。
2022年12月、CXO坪田朋氏主導でTakramと組んだブランドリニューアルが世界観の基盤になっている。ブランドコアを「レシピが見つかる場所」から「レシピやクリエイターと出会えるプラットフォーム」へ再定義し、幾何学的で要素を削ぎ落とした新ロゴと、食の楽しさの広がりを表す柄パターンを採用。5色×3段階の色濃度からなるブランドカラーを定め、頼れるツールとしての機能性と暮らしに寄り添う温かみを両立する配色を主軸に据えた。これがInstagramの投稿にも反映され、統一されたカルーセルの型、手元と俯瞰を往復するカメラワーク、保存を誘う表紙・まとめページ構成という一貫したトンマナを量産投稿の中でも保っている。
エンゲージメント施策の核は保存機能を起点にした設計で、テーマ別の「○選」投稿は保存されるほどアカウントへの再訪を生み、能動的なコメント対応に頼らずとも回遊を作る。UGC面では2020年開始の「クラシルパートナープロジェクト」でインフルエンサーにクラシルシェフの監修付きで企画・制作を任せ、企業タイアップにも起用する体制を制度化。さらに編集部主催の「CLOSED LIVE」にインフルエンサーと口コミ会員を招待し、双方向コミュニケーションで商品理解・熱量を高めてから質の高い投稿を生ませる施策も展開している。YouTubeの人気企画を書籍化するなど、プラットフォームを超えて資産化する動きもコミュニティ育成の一環といえる。
他社がすぐ応用できるのは、まず投稿を「完成写真→材料→手順→完成」のように型化し量産効率と見た目の一貫性を両立させること。次に単発投稿ではなく「○選」のようにテーマで束ね、保存されることを前提に構成を設計すること。品質担保は外部資格者監修と自社の顔となる専属担当者を組み合わせると量産しても信頼感を保ちやすい。インフルエンサー協業は単発依頼で終わらせず、ブリーフィングや監修サポートを含む継続プログラムとして制度化すると質が安定する。ヒットした企画はSNS内で終わらせず書籍やイベントなど別媒体に展開して資産化する発想も有効。何より色・ロゴ・カメラワークなど世界観の核を先に定義し、その後に量産する順序が、投稿を増やしてもブランドが薄まらない鍵になっている。 Sources: - [アカウント運用×ダイナミック広告で最大限の効果を クラシルのInstagram活用の秘訣](https://markezine.jp/article/detail/32448?p=2) - [日本6位はもはやマス?クラシルのインスタが逆転でNo.1フォロワーになるまで|ノムラトモキ@クラシルマーケ](https://note.com/nou_nashi/n/na123ac9448ff) - [フォロワー数「全国6位」に急上昇したクラシルの“SNS戦略”(ダイヤモンド)](https://diamond.jp/articles/-/335852) - [国内No.1のレシピプラットフォーム「クラシル」、12月1日にブランドリニューアル(PR TIMES)](https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000292.000019382.html) - [サービスの変化を後押しするブランディングとクリエイティブ ── Takram Night #6レポート|Takram](https://note.com/takram/n/na32463216086) - [クラシルのロゴリニューアルが示すブランド戦略(synchlogo)](https://synchlogo.com/column/j-jirei_016/) - [国内No.1のレシピ動画サービス「クラシル」、人気インフルエンサーを起用した「クラシルパートナープロジェクト」を始動(PR TIMES)](https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000096.000019382.000019382) - [サイバー・バズが展開するSNSマーケティングパートナープログラムにて、クラシルと連携開始](https://www.cyberbuzz.co.jp/2023/01/post-1883.html) - [スターシェフ33名の人気レシピが詰まった1冊!『クラシル #シェフのレシピ帖』好評発売中!(KADOKAWA)](https://www.kadokawa.co.jp/topics/11216/) - [レシピ動画成長の理由 プロが制作、視聴は1分(日経クロストレンド)](https://xtrend.nikkei.com/atcl/trn/pickup/15/1003590/061400990/)
『時短家庭向け』と『プロ直伝』の二層構造で幅広い料理関心層を網羅
季節UGCコンテストで参加型エンゲージメントとハッシュタグ流通を創出
アフィリエイト表記を明示しブランド公式としての透明性を確保
クラシル公式Instagramの運用遍歴は、レシピ動画市場の構造変化と歩調を合わせて進化してきたと推測される。
フェーズ変遷としては、第一期(2016〜2018年頃)に親会社delyがアプリ事業の認知拡大目的でInstagramを開設し、当時主流だった正方形フォーマットで料理完成写真+アプリ誘導の静的投稿を中心に運用していた可能性が高い。第二期(2019〜2020年)はIGTVと縦型動画の台頭を受け、アプリ内で蓄積した俯瞰調理動画をIG向けに再編集する『動画資産の二次流通フェーズ』へ移行したと見られる。第三期(2021〜2023年)はリール本格化とコロナ禍の内食需要爆発が重なり、時短・節約レシピを軸に投稿頻度を高めフォロワーを急伸させた成長期と推測される。第四期(2024〜現在)は1.1万件超のストックを活かし、bioで3軸(簡単・献立・プロ技)を明文化して編集方針を再定義した成熟期に入っている。
過去には料理完成写真の単発投稿、IGTVでの長尺調理動画、テキスト主体のレシピカードなど複数フォーマットを試したと推測されるが、最終的に『冒頭3秒で材料費・時間・難易度を提示する15〜30秒縦型リール』と『献立セット提案のカルーセル』という二本柱に収斂した。
同業界比較では、縦型俯瞰動画の型化はDELISH KITCHENとほぼ同時期で『早かった』一方、macaroniが先行したライフスタイル世界観演出やインフルエンサー的編集者の顔出しには『遅かった』可能性が高く、その代わり実用性特化で差別化に成功した。UGCコンテスト常設化も競合より早期に体系化した領域と推測される。
現在も残る名残としては、創業期からの『俯瞰・白皿・木目背景』というアプリ動画と統一されたビジュアル文法、アプリ送客を最終KPIに置く構造、シェフ監修という権威性訴求の継続が挙げられ、Instagram単体での収益化ではなくアプリ事業のマーケティング拠点と位置付ける運用思想は開設当初から一貫している。
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