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LOHACO公式アカウントは、アスクル運営のEC通販サイトの世界観を伝えるブランドメディアとして機能している。bioに「くらしをラクに楽しめるアイテムをご紹介」と明記されている通り、生活雑貨・日用品・食品といった商品の使用シーンを切り取り、購買意欲を喚起する商品紹介型の運用が中心軸。セール情報をストーリーズで発信する設計により、フィードはブランド世界観の構築、ストーリーズは販促という役割分担が明確化されている。さらに、UGC(ユーザー投稿)をタグ付けでピックアップしストーリーズ紹介する仕組みを設けており、フォロワー参加型のコミュニティ醸成にも注力。フォロワー6.5万人・投稿数2,200件超という運用規模から、長期にわたる継続発信と定期投稿の蓄積が見て取れる。EC通販カテゴリにおいて、単なる商品カタログではなく「くらしを楽しむ提案」というブランドメッセージを軸に据えた点が差別化要素となっている。
EC・通販業界のフォロワー規模分布(業界平均: 12.9万)
アースカラー(生成り・ベージュ・グリーン)と白を基調にした明るく清潔感のあるトーン。商品写真は自然光を活かしたライフスタイルカット中心で、キッチン・洗面所・リビングなど実際の生活シーンに溶け込ませる構図が多い。フォントはゴシック体の細字で余白を活かしたレイアウト、過度な装飾を避け『くらしの中の小さな心地よさ』を視覚化する編集方針。
生活シーン別の商品提案(くらしを楽しむアイテム)
セール・キャンペーン等のおトク情報訴求
ユーザー投稿(UGC)の紹介によるリアルな使用例の共有
LOHACO公式アカウントは、EC通販という機能訴求に陥りやすいカテゴリで『くらしを楽しむ提案』という情緒価値を軸に据えた稀有な運用設計を実践している。
コンテンツの軸は『商品単体ではなく使用シーン』。日用品・食品・生活雑貨を生活動線の中に配置し、フィード投稿はカルーセル形式で『商品紹介→使い方→暮らしへの溶け込み』という3段構成のストーリーテリングが基本フォーマット。投稿2,200件超という蓄積は、季節・行事・ライフステージごとのコンテンツ資産として機能している。
Amazon・楽天など競合ECが価格・品揃え訴求に偏重する中、LOHACOは『ブランドメディア化』という明確な差別化を選択。アスクルの法人向けノウハウを背景にしつつ、個人消費者には『センスの良い暮らし』という編集視点で接続している。
エンゲージメント設計はフィードとストーリーズの役割分担が秀逸。フィードでブランド世界観を醸成し、ストーリーズでセール情報という即時性の高い販促を担保。さらにUGCタグ付け投稿をストーリーズでピックアップする仕組みは、フォロワーの投稿動機を生み出すと同時に、ブランド側のコンテンツ制作負担を軽減する二重の合理性を持つ。
EC業界特有の『カタログ化・価格競争への埋没』という課題に対し、LOHACOは『生活提案メディア』というポジショニングで応答。商品を売るのではなく『暮らし方を売る』ことで、価格以外の選択理由をフォロワーに与えている。
代理店への戦略的示唆は3点。第一に、ECアカウントでも『販促チャネル』ではなく『ブランドメディア』として設計することで、フォロワーとの長期関係を構築できる。第二に、フィードとストーリーズの役割を明確に分け、世界観構築と販促を分離する設計は他カテゴリにも応用可能。第三に、UGC活用を仕組み化することで、運用工数を抑えつつコミュニティ感を醸成する手法は、商品点数の多いブランドほど効果を発揮する。
フィードはブランド世界観、ストーリーズはセール販促という明確な役割分担
タグ付け投稿をピックアップしUGCを循環させるコミュニティ設計
「くらしをラクに楽しめる」という一貫したブランドメッセージの徹底
LOHACOは2012年にアスクルとヤフーの合弁事業として立ち上がった個人向けEC通販で、Instagram公式アカウントも比較的早期(2013〜2014年頃と推測される)に開設されたと考えられる。投稿数2,200件超という蓄積は、約10年以上にわたる継続運用の証左であり、EC通販カテゴリでは先駆者的ポジションに位置する。
運用フェーズの変遷としては、初期は『商品カタログ型』の単品紹介投稿が中心だった可能性が高く、Amazon・楽天的な機能訴求の延長線上にあったと推測される。中期(2017〜2019年頃)にInstagramのライフスタイル化潮流とPB商品『LOHACO Original』『無印良品的な暮らし系プロダクト』の拡充に呼応し、『くらしを楽しむ提案メディア』へと舵を切ったと見られる。後期(2020年以降)はコロナ禍の巣ごもり需要を背景に、生活動線の中の商品配置という現在のフォーマットが確立されたと推測される。
過去にはおそらくキャンペーン告知中心の販促型投稿、インフルエンサータイアップ、レシピ動画なども試行されたと考えられるが、最終的にカルーセル3段構成(商品→使い方→暮らしへの溶け込み)というストーリーテリング型に収斂したと推測される。
同業界比較では、Amazon Japan・楽天市場が販促色の強い運用に留まる中、LOHACOは『ブランドメディア化』への移行が早かった先行事例といえる。一方、UGC活用の仕組み化は無印良品やニトリと比べるとやや遅れて本格化した可能性がある。アースカラー基調のビジュアル統一も、北欧雑貨系アカウントの影響を受けて中期以降に確立されたと見られる。
現在も残る過去の名残として、フィードとストーリーズの役割分担(世界観×販促)はアスクル法人向けカタログ制作のノウハウが下敷きにあると推測される。また『くらしをラクに楽しめる』というbioコピーは開設当初から大きく変わっていない可能性が高く、ブランドの一貫性を支える継続テーマとして機能している。
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