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名古屋市公式の観光プロモーションアカウント。bioに「Nagoya City Guide - Visit Nagoya」と明記し、観光スポット・イベント・グルメという3軸で名古屋の魅力を発信する役割を担う。最大の特徴は、複数担当者が交代で投稿する体制と、投稿末尾にイニシャル(例: (A))を付ける運用ルール。これにより「中の人」の存在感を出しつつ、自治体特有の没個性を回避している。さらに#visitnagoyajp のハッシュタグキャンペーンで市民・観光客の投稿をリポストするUGC活用型モデルを構築。フォロワー24,477人・投稿数643件という規模感は、自治体観光アカウントとして堅実な実績。差別化ポイントは、行政アカウントにありがちな硬さを排し、絵文字(♪)も使ったカジュアルなトーンと、住民参加型の運用設計。市の広報という公的役割と、ユーザー参加を促す双方向設計を両立させた、自治体SNSのリファレンス的存在といえる。
自治体・公共業界のフォロワー規模分布(業界平均: 1.5万)
名古屋城の金鯱の朱×金、ひつまぶしの飴色、テレビ塔のシルバーなど、被写体由来の色彩をそのまま活かす自然光ベースの観光写真トーン。フィルターは控えめで彩度をやや上げる程度、加工感を排した「実際に行ける場所」のリアリティ重視。タイトル文字は白抜きゴシック中心、♪などの軽い絵文字と(A)等イニシャル署名で行政アカウント特有の硬さを中和している。
名古屋の観光スポットの季節別ベストショット
地元グルメ・喫茶文化など名古屋ならではの食
市民投稿リポストによる多視点な街の魅力紹介
コンテンツ軸は『観光スポット・イベント・グルメ』の3本柱で、フォーマットは単発写真投稿とカルーセルが中心。季節行事(名古屋まつり、桜、紅葉、クリスマスイルミ)とご当地グルメ(味噌煮込み、ひつまぶし、手羽先)を周期的に回し、観光客の旅程設計に直結する実用情報として機能させている。リール比率は控えめで、静止画でスポットの『絵になる瞬間』を切り取る編集方針。
競合となる東京・大阪・京都の自治体観光アカウントに対する差別化は、複数担当者が交代投稿しイニシャル(A・B等)で署名する『中の人可視化』運用。自治体アカウントが陥りがちな没個性・官僚的トーンを構造的に回避し、フォロワーが『今日は誰の投稿か』を楽しめる連載性を生んでいる。
エンゲージメント設計の核は#visitnagoyajpハッシュタグによるUGCリポストモデル。投稿者は『公式に取り上げられるかも』という動機で撮影・タグ付けし、市側は撮影コスト0で良質な観光写真を獲得、被写体になった市民・観光客は投稿を拡散するという三方良しの循環を構築。bio冒頭で『場所を入れて投稿してください』と明示し、参加ハードルを下げている。
自治体SNS特有の課題である『広報感の強さによるエンゲージ低下』『担当者異動による属人性消失』『議会・住民からの公平性プレッシャー』に対し、♪等の軽い記号でカジュアル化、イニシャル制で属人性を分散、UGCリポストで『市が選んだ』ではなく『市民が撮った』という体裁を取ることで公平性批判もかわしている。
代理店への示唆は3点。第一に、自治体・観光案件では『中の人ローテ+署名制』が個性と継続性を両立させる有効な型として再現可能。第二に、ハッシュタグUGCはコンテンツ調達コストを劇的に下げると同時に観光客の『行きたい』動機を強化する二重効果があり、ローカルブランド全般に展開できる。第三に、フォロワー2.4万・投稿643件という規模は派手ではないが、観光誘致という最終KPIに対しては『リポストされた市民が周囲に拡散する波及効果』が本質的な成果指標であり、フォロワー数至上主義から脱却した運用設計が学べる。
担当者イニシャル表記で自治体アカウントに人格を付与
#visitnagoyajp によるUGC収集とリポストの循環設計
観光・イベント・食の3軸を明確に絞った発信テーマ
名古屋市公式観光アカウント『Visit Nagoya』の運用遍歴は、自治体SNSの進化史と重なる形で読み解ける。
開設初期は2014〜2016年頃と推測され、当時の自治体Instagramは『広報課が観光写真を週1で淡々と投稿する』静的フェーズだった可能性が高い。名古屋城・テレビ塔・熱田神宮といった定番スポットを単発写真で並べる『観光パンフレットのデジタル版』として始まったと見られる。第二フェーズ(2017〜2019年頃)で#visitnagoyajpを軸としたUGCリポスト体制を導入し、撮影コスト0で良質コンテンツを調達するモデルに移行。第三フェーズ(2020年コロナ禍以降)で観光客減少を受け、市民の『地元再発見』需要に応えるためグルメ(味噌煮込み・ひつまぶし・手羽先)比率を高めたと推測される。直近フェーズでは複数担当者のイニシャル署名制(A・B等)が定着し、『中の人可視化』運用に到達している。
過去には行政アカ特有の硬い告知投稿やイベント告知中心の時期があった可能性が高いが、エンゲージ低下を受けて段階的にカジュアル化したと考えられる。リールやストーリーズも一時試行されたと見られるが、観光写真の『絵になる瞬間』を活かす静止画+カルーセル中心に回帰した形跡がある。
同業界比較では、UGCハッシュタグ運用は福岡市・京都市らと並ぶ早期着手組と推測される一方、リール本格活用は東京都・大阪市と比べやや遅い印象で、静止画の質で勝負する保守的判断を継続している。担当者署名制の導入は自治体としては比較的早く、神戸市等と並ぶ先進事例といえる。
現在も残る過去の名残として、bio冒頭の『場所を入れて投稿してください』というUGC誘導文言、♪記号のカジュアル表現、被写体由来の自然光カラーを尊重する『加工しない観光写真』思想が継続テーマとして機能している。特にイニシャル署名は導入後一貫しており、担当者異動による属人性消失リスクをヘッジする組織知として定着したと判断できる。
フォロワー
2.4万