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SHIROは北海道発のナチュラルコスメ・フレグランスブランドの公式アカウント。bioは商品問い合わせを公式オンラインストアへ誘導するシンプルな構成で、SNSは販売チャネルではなく『ブランド体験の入口』として機能している。投稿軸は、自然素材を想起させる無印的なビジュアルで商品単体・使用シーン・原料の物語を静かに見せる世界観演出が中心と推定される。フォロワー43万・投稿2775件・認証済みという規模感から、長期的に一貫したアートディレクションで蓄積してきた『余白と質感のあるフィード』が資産になっており、商品PRを前面に出さず暮らしの中の佇まいとして提示することで、価格帯の高いプロダクトに納得感を持たせる導線設計が読み取れる。差別化ポイントは、過剰な装飾や絵文字を排した抑制的なトーンと、季節・原料・新作を写真の質感で語る編集力にある。
美容業界のフォロワー規模分布(業界平均: 23.4万)
オフホワイト・生成り・薄ベージュを基調に、墨黒の細い明朝体/和文サンセリフで商品名を小さく添える抑制的レイアウト。写真は自然光のフラットレイと斜光のスチル中心で、影とテクスチャを残したフィルム調の粒状感が共通言語。彩度を意図的に落とし、原料・ガラス瓶・布の質感だけで世界観を語る『余白の編集』が9マス全体で連続する。
新作コスメ・フレグランスの原料や香りを引き立てるブツ撮りカット
季節の移ろいと連動した使用シーン・暮らしのワンシーン提案
ブランドの哲学・素材へのこだわりを伝えるストーリー型投稿
コンテンツ軸は『商品×原料×季節の佇まい』の三層構造で、新作リリース告知・原料産地のドキュメント・季節の香りを纏う暮らしのスチルがローテーションする。投稿フォーマットは正方形の静止画フラットレイを主軸に、リールでは香りの抽出工程や北海道の自然風景をスローモーションで見せる『匂いを視覚化する』編集が特徴。カルーセルは商品単体→使用シーン→原料ストーリーの3〜5枚構成で、説明文ではなく写真の連続性で物語を完結させる。
差別化は、コスメ業界で主流の『使用前後のビフォーアフター』『インフルエンサー起用』『派手な新作プロモ』を意図的に避け、商品を生活道具として静かに置く点。価格帯3,000〜10,000円の中価格帯で、デパコスの権威性ともプチプラの親しみやすさとも異なる『静謐な日常の贅沢』というポジションを写真の質感だけで確立している。
エンゲージメント設計はCTA最小主義で、キャプションに購入リンクや絵文字を多用せず、商品名と短い情景描写のみ。代わりにbio→公式ECへの一本道導線でブランドサイトへ送客し、SNS上では『欲しい』より『憧れる』感情を醸成する設計。リール再生数よりも保存数・プロフィール遷移率を重視する運用と推測される。
美容業界特有の課題である『成分・効能の説明過多による広告色の強さ』『季節新作の消費スピード』に対し、SHIROは効能訴求を最小化し原料の物語性に置き換えることで、商品を消費財ではなく『所有する文化』として再定義。これによりフォロワー43万規模でも疲弊しないブランドエンゲージメントを維持している。
代理店への示唆は3点。第一に『投稿頻度より9マスの連続性設計』を優先するアートディレクションの徹底、第二に『説明文の引き算』によって写真を主役にする勇気、第三に『SNS=販売』ではなく『SNS=世界観の入口』と再定義しEC本体への導線に集約する戦略。中〜高価格帯ブランドの運用では、投稿1本のいいね数より9マス到達時のフォロー転換率をKPIに据える視座転換が学べる。
商品を主役にしつつも生活シーンに溶け込ませた質感重視の撮影で、ブランドの上質感を一貫して維持
bioを問い合わせ導線のみに絞り、SNSは認知・世界観構築、購入は公式ECへ役割分担した明確な設計
認証付き43万フォロワー規模で投稿2775件を蓄積、長期一貫したフィード設計がブランド資産化している
SHIROは2009年に北海道砂川市発のローレル株式会社のブランドとして誕生し、2015年のリブランディングを機に『SHIRO』へ改称、ほぼ同時期にInstagram運用を本格化したと推測される。初期フェーズ(2015〜2017年頃)は、ブランド名の認知獲得を目的に新作香水・コスメの商品単体カットを淡々と並べる『カタログ型』運用だった可能性が高く、当時のコスメ業界全体がまだインフルエンサー起用やビフォーアフター訴求に依存していた中、SHIROは早期から『商品を生活道具として撮る』アプローチを採用していた点で先行していたと考えられる。第二フェーズ(2018〜2020年頃)は、原料産地である北海道の風景や酒粕・がごめ昆布などの素材を主役にしたドキュメント投稿を増やし、『どこで・誰が・何から作ったか』というブランドストーリーの可視化に舵を切ったと推測される。この時期にリール機能が登場した際も、ダンスやトレンド音源に乗らず、香りの抽出工程や自然光の移ろいをスローモーションで見せる『匂いの視覚化』に独自解釈で適用しており、トレンド追従の点では業界平均より明確に遅い/無関心だが、世界観の一貫性では他ブランドより数年早く完成度を高めていた。第三フェーズ(2021年以降〜現在)は、9マスのアートディレクションを最優先する『フィード連続性運用』に到達し、単発投稿のバズではなく面で見たときの余白と質感を資産化する方針が確立されたと見られる。同業の資生堂・コスメデコルテ等が公式アカウントでUGCリポストやインフルエンサータイアップに比重を置いた時期にも、SHIROはキャスティング露出をほぼ行わず編集権を内製で保持し続けた点が遅さではなく『意図的な不参加』として機能している。現在の運用に残る過去の名残として、商品名を小さく添える明朝体テロップ、絵文字非使用のキャプション、原料産地ドキュメント、リブランディング当初からの生成り基調のカラーパレットの4点は10年来の継続テーマであり、ブランド資産そのものとして固定化されていると推測される。
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